診療案内MEDICAL
骨軟部腫瘍科
骨・軟部腫瘍の診療
骨・軟部腫瘍とは、骨や軟部(脂肪、筋肉、神経など)に発生する腫瘍で、良性と悪性があり、悪性腫瘍は肉腫といい希少疾患です。
日本整形外科学会が認定する骨軟部腫瘍医は、学会に所属する整形外科医約26000人のうち225名(2023年)です。
良性腫瘍であれば、手術が標準的治療ですが、経過観察が可能な腫瘍もあります。一方、悪性腫瘍は、薬物療法や手術を要するため、専門施設での治療が必要となります。私は金沢大学で20年間に渡り診療と研究を行い、その成果を国内外の学会、国際誌、講演、特許取得として発信してきました。これらの経験を基に、しこりがある場合やレントゲンなどで骨に影がある場合に必要な検査や治療を検討し、専門施設への受診が必要かどうかなどもご提案いたします。治療後のフォローアップも可能な限り対応させていただきます。
がんの骨転移
骨軟部腫瘍医は骨転移の専門家でもあります。がん統計(2019年)によると日本人の2人に1人はがんに罹患するとされ、骨転移(がんが骨に飛ぶ)も増えつつあります。骨に転移したがんの診療には、がんの種類、治療の状況、骨の状態などに応じた治療方針が必要となります。骨転移によって生活の質を低下させないために、経過観察、薬物療法、放射線治療、手術などを個々の患者様の状態に応じて選択していくことになりますが、専門家として適切な治療を提案させていただきます。
骨腫瘍の主な症状と疾患
- 腫瘍が発生している部位の痛みや熱感、発赤など
- 無症状の場合もあり
良性骨腫瘍
- 内軟骨腫
- 単純性骨嚢腫
- 骨軟骨腫
- 境界型骨腫瘍(良性と悪性の境界)
- 骨巨細胞腫
- 軟骨芽細胞腫
- など
悪性骨腫瘍
- 骨肉腫
- ユーイング肉腫
- 軟骨肉腫
- 転移性骨腫瘍
- など
軟部腫瘍の主な症状と疾患
- 腕やあしのしこりとして自覚されることが多いです。
- 神経に発生した腫瘍は痛みとして自覚される場合があります。
- 関節内に発生する腫瘍は関節腫脹や痛みとして自覚される場合があります。
良性軟部腫瘍
- 脂肪腫
- ガングリオン
- 粉瘤
- 動静脈血管奇形(血管腫)
- 血管平滑筋腫
- 神経鞘腫
- 腱滑膜巨細胞腫
- など
悪性軟部腫瘍
- 脂肪肉腫
- 平滑筋肉腫
- 未分化多形肉腫
- 悪性末梢神経鞘腫瘍
- 滑膜肉腫
- など